『アーミー・オブ・ザ・デッド』
2021年度作品
監督:ザック・スナイダー
配役:デイヴ・バウティスタ、エラ・パーネル、アナ・デ・ラ・レゲラ、ギャレッ
ト・ディラハント、ウーマ・ケレシ、真田広之、ほか
配給:Netflix
原題:Army of the Dead
おなじみのゾンビ映画だが、この映画はとりわけ面白かった。ツッコミどころ
はいくつもあるが(飛沫感染はナシという設定か!とか)、抗いようのない身内
の死への悲しみが貫かれているようで、他のゾンビ映画とは同列に扱えないもの
がある。
一箇所、不可解な部分があった。ヒロインのケイト(エラ・パーネル)は親友
のギータ(ウーマ・ケレシ)を救出したのに、ラスヴェガスから脱出した後、ギ
ータがその場にいるかどうかを確認しない。興味もない様子。死んでるんだろう
けど、その死を確認していない。
何度もくり返し、周辺のシーンを確認した。脱出ヘリの中での乱闘の最中、ど
う見ても銃で頭を吹っ飛ばされたとしか思いようのないシーンがある。死亡した
ギータの姿はフィルム上にない。その直後、核ミサイルが飛来するのを見上げる
シーンと、ヘリが墜落する直前のシーンに、無傷のギータが映っていた。
こんなのは過去の映画にも多数あった。『プライベート・ライアン』で、小隊
に殉死者が出たあとの映像で、遠景ではあるが、当初の8人全員が一列縦隊で行
軍していた。あれと似たようなもの。
編集段階での単純ミスと思えるが、未だこんなイージーミスが通ってしまって
るのに驚く。ネットフリックスが制作し、少なからぬ予算を投入した注目作品だ。
監督も気づかなかったんでしょうか。
無傷のギータのシーンが宣伝材料に使われていた。証拠品です。
在りし日のギータさん
2021.5.27 |