長岡京市 裏百景

第90号

柳谷道の案内地蔵

柳谷道の案内地蔵の地図
  長岡京市の裏百景 第90号 柳谷道の案内地蔵
 柳谷観音(楊谷寺)へと続く柳谷道に、ポツリポツリとお地蔵さんが立ってい るのをご存知ですか。案内地蔵といいます。楊谷寺まであとどれだけですと書い てあります。
 急な登りをよっこらしょっと登って参拝する人は、「あとどれくらいだ」とお 地蔵さんに尋ねるわけです。「是より◯丁」と記してあります。「丁」は109 メートルほど。


是より十九丁の地蔵
 「是より十九丁」の案内地蔵が照闇の碑の脇にあります。ここがスタートです。 このあたりは柳谷へと向かう旧道の起点でしたが、第二外環が通って塞いでしま い、道がなくなってしまいました。
 昔の道を上の地図上に緑の線で示しました。現在は存在していません。

昔の照闇の碑と十八丁の地蔵
 2012年発行の『長岡京市の道標を訪ね歩く』に柳谷道の案内地蔵も載って います。神戸市在住の荒木勉さんが記した労作です。
 この本では照闇の碑の前の案内地蔵を十八丁としています。変だなと思って調 べると、確かにこの地蔵は十八丁ですが、現在はメゾン・ナチュール長岡京のゲ ートの前に移されています。
 照闇の碑じたいがかなり動いてることもわかりました。今現在、ここに置かれ ている十九丁が元々どこにあったのかは不明です。この本にも十九丁は載ってい ません。
 上記の写真は、わかりやすくするため一部加工してます。

十八丁の道標 是より十八丁の地蔵

 メゾン・ナチュール前の「是より十八丁」です。「是より◯丁」とあるのはす
べて、月参講が設立したものです。「講」は信者の団体です。
 隣に「十八丁」と彫った石碑が立ってるが、これは別の講の「柳願講」が設置 したものです。こんなふうに二つ同じ場所に並んで立ってることが多い。
 柳谷観音のサイトで見ると、月参講は八つもあって、どれが設置団体なのかわ かりません。逆に柳願講はあがってなくて、ネット上にも情報なし。

是より十七丁の地蔵
 是より十七丁の地蔵は二つ並んでます。旧道の十七丁の上に第二外環が通った ので、こちらへ移したようです。外環工事前はもうちょっと東に位置していたよ うに思うのですが、確認できません。

是より十六丁の地蔵
 旧道の竹林の中の是より十六丁。旧道は第二外環の南側に入り口があります。

旧道の竹林
 旧道は、普段は誰も通らない道です。下からの登り始めが荒れてて、初めて の人はちょっと引いてしまうかも。道は鈴谷の集落につながっています。

是より十六丁の地蔵
 十六丁はもう一つある。柳谷道の新しい道。旧道と新しい道の両方に設置し てあるものがいくつありますが、全部はチェックしてません。
 十七丁は現存しません。柳谷道の北側、西代里山公園の南にあったようです。

十五丁の地蔵のあった場所
 鈴谷の集落に十五丁の地蔵がかつてあったのですが、なくなりました。近辺 をくまなく探しましたが、見つけられませんでした。どこへ片づけられてしま ったんでしょう。

十五丁の地蔵
 本に載ってた写真です。

十五丁の地蔵
 十五丁の地蔵は加藤克巳さんから写真を提供いただきました。これで全部揃 いました。

是より十四丁の地蔵
 是より十四丁は鈴谷集落を出たところにある。目立つ赤の前掛けはこの案内 地蔵だけです。

是より十三丁の地蔵
 十三丁の地蔵。見落としてしまいそうなほど目立たない場所に、こっそりと。 十三丁と十四丁は竹林の中の旧道にもあるようですが、調べもれです。

是より十二丁の地蔵
 十二丁に着きました。なんとなく表情が険しく見えるのですが、気のせいでし ょうか。

是より十一丁の地蔵
 十一丁の地蔵。その前に高台方面へ抜ける道が2本。一つは入り口が閉じてあ る。けど、行ける。

是より十丁の地蔵
 十丁の地蔵の近くに柳谷川へおりる道があります。柳谷川に沿って北へ続く道、 砂防ダムや川べりにおりる道がある。北へ向かう道は残念ながら、行き止まり。

砂防ダム
 砂防ダムへおりてみました。見えてないけど右側は相当な落差がある。

是より九丁の地蔵
 是より九丁の案内地蔵。このあと、八丁までかなり距離が開きます。

是より八丁の地蔵
 八丁の案内地蔵は、浄土谷別れ手前の彌勒谷十三佛の中にひっそり置かれてい て、目立たない。

是より七丁の地蔵
 七丁の地蔵は八丁のすぐ近くにある。近すぎる。

是より六丁の地蔵
 六丁の地蔵です。ここからはほぼ均等に並んでいる。

是より五丁の地蔵
 五丁の案内地蔵。間の抜けた顔がほほえましい。

是より四丁の地蔵
 四丁の地蔵。前掛けがよごれて汚いのですが、替えないんでしょうか。

是より三丁の地蔵
 三丁です。沈思黙考。

是より二丁の地蔵
 二丁の地蔵。誰が汚したのか。

是より一丁の地蔵
 是より一丁の地蔵。これだけ前掛けがない。

御陵道の十四丁地蔵
 御陵道の十四丁地蔵です。厳密には御陵道からの脇道となります。

御陵道の十四丁地蔵
 御陵道の十三丁地蔵。御陵道の地蔵はこの二つだけの模様。  水無瀬からの裏参道にもいくつかあるようです。今のところ、調査の予定はあ りません。

 2019.12.12



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