カフェします?




カフェします?



 そこへ行けば誰かがいて、客どうしが語り合える。そんな飲食店が長岡京市にあった。ずいぶん前のことだ。なくなって十年以上たつ。

 人と対話することで自分の思い込みが正され、新たな発想につがることは何度も経験した。そういう場がなければ思考は堂々めぐり。袋小路に追い込まれる。

 コミュニティを捜した。以前はあちこちあったと思うが、今はなかなか見つけられない。

 コミュニティ・カフェ(コミカフェ)という言葉がいつからあるのかは知らない。僕が欲してるのはこれだ。捜してもほとんどない。だったら自分で作ればいい。フルタイムで営業する必要はない。定期開催でいい。

 年2回の映画雑談パーティを主催してすでに長い。よく考えたらこれもコミカフェだ。別のものを月一でやればいい。映画カフェスタイルでやるなら負担は小さい。


 昨年(2012年)の10月から12月にかけてコミカフェ運営のセミナーが開催され、参加した。安くはなかったが、安易な気持ちで来るな、ということだろう。

 セミナーがめざしてるのは、組織運営や予算編成が必須で、公共性と地域性をそなえ、常設・飲食提供を前提としたものだった。僕がやろうとしてるのは、定期イヴェント、飲食提供なし、組織なし予算なし助成金なし、公共性も地域性も無視。一回目で勘違いを悟ったが、すでに参加費を払っていた。違うものであってもなにかしら得るものがあるだろうと、皆出席した。企画立案から実践までやるセミナーだった。頭と体を動かせば錆びつきぎみの思考も回転していく。セミナーを終了したころには企画がまとまっていた。

 応募した時点では何をテーマにするか考えてなかった。単にコミカフェをやりたいというだけ。夏に関電の節電トライアルに応募し、懸命になって節電。達成ラインを大幅にクリアした。テーマは「省エネ」でいいんじゃないか。以前から心掛けていることでもあるし。

 テーマが決まると思いが広がる。毎月やって一年ぐらい続けたら、出たアイディアなどを整理して、省エネ冊子なんかパパッと簡単に発行できるんじゃないか、とか。

 すぐにでも始めたかったが、自分の思いだけで暴走しても閑古鳥が目に見える。ここは慎重でなければならない。ことあるごとに構想を口にし、問題点を指摘してもらわなければならない。人が集まらなければまわっていかないのだから。


 会場はバンビオの貸し室の最低料金1時間400円を3時間枠で借り、カフェタイムは2時間。飲み物は好きなものを各自持ってきてもらい、お茶菓子だけ出す形式なら安くあげられる。チラシなどの宣伝費とお茶菓子、会場費。一回あたり2〜3千円。これなら参加費300円でなんとかいける。

 300円としても無料ではない。人に関心を持ってもらい、参加する気を起こさせるのは簡単じゃない。魅力的なコンテンツが必要。毎回小分けしたテーマを設定し、アイディアや意見の交換をする、とまでは考えられるが、ありふれているだろう。何が必要か。それは、オリジナルのヴィジョンではないか。

 大それたことを考えても実践が伴うわけではない。しかし現行のシステムを当然のごとくに受け入れ、他の選択肢を捨て去ることをしたくない。僕は将来的に電力会社も発電所も必要のない社会ができていいと考えている。

 カフェでの発言・提案は実践できるかどうかを問わないことにしたい。ただの思いつきでいい。そのときに常識外れな発想であっても、十年後には当り前に実践されてるかもしれない。

 遠くない将来、革命的な省エネ技術が開発され、消費電力が今の半分以下になり、発電効率が今の数倍になって、掛け合わせた全体効率は10倍になってるかもしれない。自家消費電力ぐらいは各家庭のさまざまなエネルギー資源をかき集めて事足りる社会が出現するかもしれない。そう考えると面白いと思いませんか。

 技術能力のある日本を信頼したい。画期的な技術革新へのヒントを見つけてみたい。各所を見学し、専門家とも話をしたい。思いもよらない成果が転がり込んでくるかもしれない。

 イメージだけはどんどんひろがる。現時点の技術で可能かどうかは無視し、「いけるかもしれない」選択肢をどんどん拡張していきたい。


 団体名に「エコエコ・ラクラク」を考えた。「エコロジーとエコノミーで生活楽々」という意味。ネット検索するとページタイトルレヴェルですでに存在する。切り替えて「エコノジーeconogy」とした。エコロジーとエコノミーの合成語。日本語と英語スペルの双方で検索ヒットするものの、日本語でのアンド検索ではゼロ。英語は一つあった。エコロジーとエコノミーを対立させるのではなく、両立可能なものと考える日本人はいないのか。とりあえず新語だと確認できたので団体名とした。

ひょっこり通信 2013.2.26 [追記]
冒頭に挙げた飲食店「ぽ茶菜」と「きまぐれカフェ ぽちゃな」と名前を変えて営業しています。

[追記]
「エコノジーeconogy」は現在、「食べられる野草の摘み菜」に変わってます。





食べられる野草の摘み菜

映画カフェ

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