『哭声 コクソン』
2016年度作品
監督:ナ・ホンジン
配役:クァク・ドウォン、國村隼、ファン・ジョンミン、チョン・ウヒ、キム・
ファンヒ、ほか
配給:クロックワークス
原題など:Goksung / The Wailing
観る映画を監督で選択するということをしませんが、この映画は別。これが3
作目で、これまでの『チェイサー』と『哀しき獣』がどちらも傑作だった。外せ
ない。國村隼の役どころにも興味があったけど。
いろんな解釈ができると言っている人がいる。だが思うに、この映画はどの解
釈も当てはまらないのではないか。一見すると『藪の中』だが、どう解釈しても
矛盾が生じるように思われるのだ。
ひょっとしたら作り手は、謎を放って観客がいろんな解釈を出してくれること
を期待するばかりで、正解を用意してないのではないか。
誰が悪霊なのか。考えられるのは二人(三人という見方もできる)。何を悪霊
と仮定しても矛盾が生じる。悪霊なんていなかったという解釈は無理くさい。実
際に不可解な事件が連続して起こっている。
結局何もわからないのだ。僕の解釈は、「正解が存在しない」です。
2017.3.13 |