突然!ネタばれしても委員会
第3回
『シベールの日曜日』
ここはネタばれオンリーのコーナーです。
これから観ようという方は、観てから読んでください。
『シベールの日曜日』
1962年度作品
110分
スタッフ
監督&脚本:セルジュ・ブールギニョン
脚本:ベルナール・エシャスリオー
撮影:アンリ・ドカエ
音楽:モーリス・ジャール
原題:Les Dimanches de Ville D'Avray(ダヴリー村の日曜日)
キャスト
シベール(フランソワーズ)パトリシア・ゴッジ
ピエール ハーディー・クリューガー
マドレーヌ ニコール・クールセル
カルロス ダニエル・イヴェルネル
ラスト近くのカットされた幻のシーンについて、誰も正確なことを書いてないよう
なので記します。
ピエールがふざけてナイフを振りかざし、シベールに迫る。それを見た警察官がピ
エールを射殺します。この部分がカットされています。ふざけて振りかざすシーンは
中盤にも存在しますが、こちらはカットされていません。
なぜカットされたのか。一部の人が該当シーンを見て、ピエールがシベールを本気
で殺そうとしたと見たわけです。しっかり目を見開いて見ていれば勘違いするはずは
ない。けど、人はしばしばとんでもない勘違いをやらかす。誤解を招くシーンだとし
て、カットされました。
死んだピエールが倒れ、手元にナイフが落ちている。そういうわけで、やや唐突に
感じられるシーンへとつながるわけです。
キネマ旬報5月下旬号でも鬼塚大輔が書いている。彼も誤解組です。ピエールが実
は異常性格の殺人者だったのでは、などと思ってしまったわけです。ンなワケないで
しょうに。
午前十時の映画祭ヴァージョンでもそのシーンはありません。一般に公開されてい
る映像で、そのシーンを確認できるのがあるかもしれません。DVDを販売するサイ
トで116分としているものがあるからです。
[蛇足]
パトリシア・ゴッジは正しくはゴッツイなのですが、女の子に「ごっつい」はさす
がにまずいという、配給側の配慮でしょう。ゴッツイ Gozziという名字から想像でき
るようにイタリア系です。デビュー作はギャング映画。これが4本目で、1本のTV
映画を含めて出演作は7本のみ。惜しまれつつ十代で引退しました。
2011.10.18 |